TABRAIN · FIELD GUIDE
GPS・GNSS位置追跡|送信頻度と精度をどう決めるか
車両・ランナー・設備の位置把握で、測位、通信、電源、地図表示を整理。LTE・GPSとRTK-GNSSの公開事例を紹介します。
公開開発事例を参照した設計検討ガイドです。本文の検討項目は、特定製品の性能保証や新たな導入実績を示すものではありません。
精度と更新頻度は別の要件
位置をどの細かさで知りたいかと、何秒・何分ごとに更新したいかは別の条件です。移動状況を地図で追うのか、作業場所を記録するのか、離れた機器の所在を探すのかを先に決めます。頻繁に送れば必ず測位精度が高くなるわけではありません。測位方式と送信設計を分けて整理します。
測位できた時刻と、届いた時刻を表示する
端末が求めた位置と、クラウドが受信した時刻に差が出ることがあります。通信が途切れた後に過去の位置をまとめて送る場合は、最新位置と履歴を区別する表示が必要です。現場では、測位できない状態、通信待ち、電池低下を地図以外の状態表示でも確認できるようにします。
用途から構成例を比較する
車両専用のIoTボード、携帯型のランナー追跡、LTE・GPSによる高速位置追跡、RTK-GNSSを組み合わせた高精度測位などの開発事例があります。RTK-GNSSを検討する場合は、補正情報の入手方法や受信環境も確認項目です。過去のイベント・試作で使った構成と、今回導入する機器の条件を分けて比較します。
携帯する負担と電池交換を試す
持ち歩く用途では、端末の重さ、固定方法、充電・交換手順が運用に関わります。移動時だけ送信するのか、停止中も送るのかで電源収支が変わります。位置情報を人に結び付けて扱う場合は、閲覧者、利用目的、保存期間を決めてから運用を設計します。
参考になる開発事例
以下が本ガイドの参照元です。開発当時の構成・実証条件と、元資料へのリンクは各事例で確認できます。
車両専用移動体IoTボード
車両向けにGPSと通信、センサ接続を集約した専用基板を設計。3回の試作を経て量産へ進めました。
構成と技術を見る →スポーツランナー位置追跡モニタリング
菅崎様による長崎273kmの競技向けユーザー事例。携帯しやすい小型GPS端末でランナーの位置を把握します。
構成と技術を見る →モビリティLTE・GPS高速位置追跡
GPS・通信・制御の3枚の基板を重ねた小型端末。UDPによる短い間隔での位置送信を開発しました。
構成と技術を見る →モビリティRTK-GNSS・LTE高精度測位
mosaic-X5と携帯通信を組み合わせ、高精度測位データを活用する装置を開発しました。
構成と技術を見る →モビリティ東京オリンピック・パラリンピック車両位置把握
2021年の大会で15台の車両の位置を把握。当日は3秒間隔で送信し、スマートフォンなどの地図に表示しました。
構成と技術を見る →よくある疑問
送信間隔を短くすると何が変わりますか?
地図の更新を細かくできますが、通信・電池・保存データ量の条件も変わります。移動の速さと、確認者が必要とする更新頻度から決めます。
GPSとRTK-GNSSの事例はどう読み分けますか?
目的と構成を合わせて読みます。RTK-GNSSの事例では測位方法だけでなく、補正情報、通信、受信条件を含めて確認してください。
